地方移住を考えた時、最初はたくさんの候補があった。
でも、実際に選ぶとなると、いくつかの都市が自然に絞られていく。
住みやすさ、交通の便、生活コスト、そして今後の発展性──
どれも重要な要素だらけで、最終的に選んだのが札幌市だった。
ここでは、私が札幌市に決めた理由を徹底的に紹介する。
↓初回の記事(なぜ東京脱出/地方移住を計画したのか?)

↓次回の記事(札幌で中古マンションを買った全記録)

地方移住の条件①:地方の中核都市であること
地方移住を決めるにあたって、最初に設定した条件は「地方の中核都市であること」だった。理由は次の通り:
1. 車がなくても生活が成立する
地方の多くは車がないと生活が不便だけど、中核都市なら公共交通機関がしっかり整ってるから、車なしで生活できる。バスや電車で便利に移動でき、買い物や通勤も問題なくできる点が大きなメリット。私は運転が下手でペーパードライバーなので、運転すること自体が苦手だったから、車なしで生活できる環境が重要だった。
2. 雇用機会が豊富
中核都市は産業が集まってるから、仕事の選択肢が豊富。自分のような事務職でも、地方で安定した仕事を見つけやすい環境が整ってるから、都心に依存せずに生活ができる。
3. 娯楽が充実している
地方都市であれば、都会に比べて少ないと思われがちだけど、実はほとんどの娯楽が揃っている。映画館、カフェ、ショッピングモール、ジムなど、都会と変わらず楽しめる施設が豊富にある点も大きなポイントだった。
☆この条件に合致する都市
札幌市、仙台市、新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市、高松市、岡山市、広島市、福岡市、北九州市
地方移住の条件②:中古マンションが500万以下で購入可かつ物件数が多いこと
地方移住を決めるにあたって、次に重視した条件は「中古マンションが500万以下で購入でき、かつ物件数が多いこと」だった。多くの都市では500万以下で中古マンションを購入することはできるけど、物件数が少ないと選択肢が限られて、結果的にハズレ物件に当たることが多くなる。ここでは、各都市の500万以下の中古マンションの物件数を見ていく。
<2025/8/12 某物件サイト 中古マンション 500万以下 該当件数 >
北九州市 – 211件
札幌市 – 136件
名古屋市 – 91件
新潟市 – 51件
仙台市 – 48件
広島市 – 48件
岡山市 – 31件
浜松市 – 30件
ーー少なすぎ除外ーー
福岡市 – 8件
静岡市 – 4件
高松市 – 3件
☆この条件に合致する都市
札幌市、仙台市、新潟市、浜松市、名古屋市、岡山市、広島市、北九州市
地方移住の条件③:交通網の充実度
移住先を選ぶにあたって、次に重視した条件は「交通網の充実度」だった。特に、鉄道や公共交通機関が発達している都市では、車がなくても便利に移動でき、生活の質が向上する。以下の都市の鉄道網を比較してみる。
1. 札幌市
- 函館本線
- 千歳線
- 東西線(札幌市営地下鉄)
- 南北線(札幌市営地下鉄)
- 東豊線(札幌市営地下鉄)
- 市電(札幌市電)
札幌市は、主要な鉄道路線と地下鉄、市電も完備しており、都市内の移動が非常に便利。市電は中心部を巡回しているので、観光地や商業エリアへのアクセスも良好。
2. 仙台市
- 東北本線
- 仙石線
- 常磐線
- 地下鉄南北線
- 地下鉄東西線
仙台市も鉄道網が充実しており、JR各路線と地下鉄が市内と周辺地域を結んでいる。特に東北新幹線や常磐線を利用すれば、他の地方都市へのアクセスも良好。
3. 名古屋市
- 東海道本線
- 中央本線
- 名鉄名古屋本線
- 地下鉄東山線
- 地下鉄鶴舞線
- 地下鉄名城線
名古屋市は鉄道網が非常に充実しており、JR線と名鉄の路線があり、地下鉄も市内全域を網羅している。特に名古屋駅周辺からのアクセスが便利。
4. 浜松市
- 東海道本線
- 天竜浜名湖鉄道
浜松市もJR東海道本線が通っており、東京や名古屋へのアクセスが良好。ただし、鉄道の種類は他の都市に比べると少なめで、バスや車での移動が多くなる可能性もある。
5. 広島市
- 山陽本線
- 呉線
- 可部線
- 広島電鉄(路面電車)
広島市は、JR山陽本線と広島電鉄の路面電車が市内と郊外を繋いでおり、市内移動が便利。特に広島電鉄は観光地巡りにも便利。
6. 岡山市
- 山陽本線
- 宇野線
- 岡山電気軌道(路面電車)
岡山市もJR線と路面電車が市内をカバーしており、交通網が整っています。岡山駅からのアクセスも良好で、他都市への移動も便利。
7. 新潟市
- 弥彦線
- 越後線
- 上越新幹線
新潟市は、JRの路線が充実しており、特に上越新幹線を使えば東京など大都市へのアクセスも良好。市内や近隣の都市へも便利に移動できます。
8. 北九州市
- 鹿児島本線
- 筑豊本線
- 北九州高速鉄道(モノレール)
北九州市は、鉄道がしっかりと整備されており、特にモノレールが便利。都市内外へのアクセスが良好で、交通面ではとても便利な場所です。
▲車があった方が良い都市
- 浜松市
浜松市は、鉄道の種類が少なく、JR東海道本線と天竜浜名湖鉄道のみ。公共交通機関だけで生活するには少し不便な部分もあるため、車があった方が便利。特に市外や郊外に行く際に車があるとより快適に移動できる。 - 新潟市
新潟市も鉄道は充実しているが、市内の移動においてはバスが主流になる部分もある。特に郊外や周辺地域を訪れる際は、車があった方が便利だろう。雪が多い地域なので、車の運転に慣れている必要もある。 - 岡山市
岡山市は鉄道網が整っているものの、全体的にはバスや車での移動が一般的。特に郊外や市外に出る際には車が便利で、都市内だけでなく周辺エリアのアクセスを考えると車がある方が便利だと感じる場面が多い。
☆この条件に合致する都市
札幌市、仙台市、名古屋市、広島市、北九州市

地方移住の条件④:メリットとデメリットの理解
1. 札幌市
メリット
- 自然環境が豊か:都市部からすぐに山や湖が楽しめ、四季折々の自然が魅力。
- 生活コストが安い:特に家賃が安く、東京に比べて非常にコストパフォーマンスが高い。
- 交通の便利さ:市内の移動は地下鉄や市電が便利で、車がなくても生活しやすい。
- 観光地が豊富:観光地も多く、地元でも観光業が発展しているため、生活の質が高い。
デメリット
- 冬の寒さ:特に冬の寒さと雪が厳しく、冬季は移動や生活が不便になることがある。
- 求人数の少なさ:地方都市にしては求人数が少ないため、仕事を見つけるのに少し苦労する可能性がある。
- 都市規模の小ささ:大都市に比べると規模が小さく、文化的な選択肢や大規模なイベントは少なめ。
2. 仙台市
メリット
- 自然と都市が融合:自然に囲まれているが、都市機能も十分で便利に暮らせる。
- 求人数が安定:商業や医療、教育分野などでの求人があり、仕事の選択肢が多い。
- 都市としての発展:東北地方の中心都市として、商業・文化・教育の面で安定している。
- 交通の便利さ:鉄道や地下鉄が整備されており、都心と郊外へのアクセスも良好。
デメリット
- 雪と寒さ:札幌ほどではないが、冬の寒さや雪に関しては少し不便を感じる。
- 物価が上がっている:近年、物価が上昇しており、特に家賃が高くなる傾向がある。
- 規模の小ささ:東京や大阪に比べると、エンタメや文化イベントが少ない。
- 地震リスク:仙台市は、東日本大震災を経験した地域で、今後も大きな地震のリスクがある場所。
3. 名古屋市
メリット
- 大都市での便利さ:名古屋は商業、経済、交通の中心都市で、生活が非常に便利。
- 求人数の多さ:多くの企業が集まっており、求人も豊富。特に製造業や商業関連で仕事を見つけやすい。
- 交通網が発達:地下鉄やJR、名鉄など、鉄道網が非常に充実していて、どこにでもアクセスしやすい。
- 生活コストが安め:東京に比べると生活費が安く、特に家賃や食費が抑えられる。
デメリット
- 自然環境が少ない:都市部は自然が少なく、外でリラックスするには郊外に出る必要がある。
- 都会過ぎる:大都市特有の喧騒や人混みが苦手な人には合わないかもしれない。
- 生活環境がやや混雑:人口が多く、交通や公共施設が混雑することがある。
- 地震リスク:南海トラフ地震が起こった際に被害が大きい地域。
4. 広島市
メリット
- 自然が近くて過ごしやすい:広島湾や宮島など、自然が豊かで観光地も多く、住みやすさが高い。
- 交通の利便性:広島市内の鉄道や路面電車が便利で、市内移動がスムーズ。新幹線も通っていて、都心へのアクセスも良好。
- 文化と歴史が豊富:観光地としても有名で、広島平和記念資料館など、歴史的な観光地が多く学びの場も豊富。
デメリット
- 求人数が少ない:特に事務職やホワイトカラー職の求人が少ない。商業・観光業に依存している部分が多い。
- 人口の割に生活コストが高め:特に中心部の家賃が高く、生活費が予想以上にかかることがある。
- 規模が小さい:名古屋に比べると規模が小さく、イベントや文化の選択肢が限られる。
- 方言がきつい:広島の方言は、特に他の地域の人には強く感じられることが多い。理解しにくかったり、言葉がキツく感じることもあるかもしれない。地方移住を考える際に、言葉の壁があると感じる人もいるかもしれない。
- 今後の発展に不安:広島市は、過去の経済的な背景から一時期は発展してきたが、近年は他の都市に比べて経済が停滞していると感じることも。特に若年層の移住や定住が難しくなりつつあり、今後の発展性に不安を感じる部分がある。
- 観光業依存:広島市は観光業が盛んな一方で、その依存度が高い。経済が観光に頼りすぎており、観光業が不安定になると地域経済に大きな影響が出る可能性がある。観光業が減少すると、経済的に厳しくなる可能性も考慮すべき。
5. 北九州市
メリット
- 自然と都会のバランス:海や山が近く、自然環境が豊かで、リラックスした生活が送れる。
- 物価の安さ:全体的に物価が安く、特に家賃がかなりリーズナブル。生活費を抑えやすい。
- 鉄道やモノレールが便利:鉄道とモノレールが便利で、都市内の移動がスムーズ。
- 求人数の多さ:特に製造業や環境産業での求人が多く、安定した仕事が見つけやすい。
デメリット
- 鉄道網が少し限られる:他の大都市に比べると鉄道網が少なく、郊外や隣接地域へのアクセスには不便がある。
- 都市の規模が小さい:大都市の便利さを求める人には少し物足りないかもしれない。
- 観光・文化面で物足りなさを感じるかも:名古屋や札幌に比べると観光や文化的なイベントは少なめ。
- 工業地帯で空気が悪い:北九州市は工業都市として発展してきたため、地域によっては空気が悪い場所もあります。特にPM2.5の影響を受けやすい場所があり、健康面で心配な部分もある。
- 治安の不安:一部の地域では治安が悪いとされることがあり、夜間の外出に不安を感じることも。特に工業地帯周辺では、治安が安定していないエリアがあると言われています。
- 産業依存が強い:北九州市は製造業や重工業に依存しているため、経済が一部の産業に依存している部分があります。景気の影響を受けやすく、今後の発展に不安を感じることも。
結論:札幌市が最適な選択になった理由
ここまで見てきて、あらゆる条件を絞り込んできたわけだが、最終的に札幌市になった。
理由としては下記である。
車が不要で生活しやすい
札幌市は、市内の移動が地下鉄や市電、JRで非常に便利。特に中心部では公共交通機関がしっかりと整備されており、車なしでも快適に生活できる環境が整っている。この点が、特に車を使いたくない人にとって大きな魅力となる。
駅から5分の物件でもバルコニーから山が見える
さらに、札幌市の素晴らしい点は、都心に住みながらも自然が身近に感じられること。駅から徒歩5分の距離にある物件でも、バルコニーからは美しい山の景色が広がり、都会の喧騒から離れて静かな環境で過ごせるのが魅力的だ。
札幌駅から大通りまでは都会的な利便性
札幌駅から大通りまでは、ショッピングモールや飲食店、オフィスビルなどが立ち並ぶ都会的なエリアが広がっている。交通機関も発達しており、ビジネスや遊びに便利なエリアでありながらも、少し歩けば自然が楽しめるというバランスの取れた環境が整っている。
気温や気候の特徴
昨今は温暖化の影響で暑くなってきているとはいえ、他の地域に比べれば札幌は比較的過ごしやすい気候。特に花粉がないため、花粉症に悩まされることがないのは大きなメリット。
また、冬の寒さについては、確かに厳しいものの、二重窓や断熱性が高い住宅が多く、暖房効率が良いため、寒さ対策は十分に整っている。
さらに、札幌市内には地下道が発展しており、冬でも雪や寒さを避けて移動できるため、外に出なくても快適に過ごせる場所が多くある。
今後の発展性
- 北海道新幹線の延伸:北海道新幹線の延伸により、札幌市と東京・大阪などの大都市とのアクセスがさらに向上する見込み。これにより、経済や観光業の発展が期待され、生活の利便性も向上する。
- 冬季オリンピックの可能性:2026年の冬季オリンピック候補地に名前が挙がっており、開催されれば大規模なインフラ整備や観光地としての注目度が高まり、地元経済が活性化する。
- 再開発プロジェクト:札幌市内では、中心部や周辺地域で大規模な再開発が進行中。特に札幌駅周辺や大通公園周辺の再開発が進み、都市機能の向上が期待されている。これにより、今後さらに便利で魅力的な都市へと変わると予想される。
札幌市が他の都市と比べて私に最適な移住先である理由が明確になったと思う。車なしで生活できる便利さ、自然と都会のバランス、そして今後の発展性が大きなポイントだった。再開発や北海道新幹線の延伸、冬季オリンピック候補地としての可能性も加わり、札幌市は今後さらに魅力的な都市へと進化していく。
さて、札幌市に絞り込み、中古マンションの物件を探し始めたわけだが、ついにある物件の購入に至った。その理由については、次回の記事で公開するのでお楽しみに!

