東京に疲れた。
便利ではあるけど、次第にその生活環境に押しつぶされそうになっていた。人の多さ、生活費の高さ、自然の少なさ──毎日感じるストレスが限界に達し、気づけば地方移住を真剣に考えるようになった。
この記事では、そんな東京から脱出する決断に至った理由を、東京の生活における具体的な問題点とともに紹介する。
↓次回の記事(なぜ札幌にしたのか?)

↓第3回の記事(札幌で中古マンションを買った全記録)

私の東京在住歴
まずは20年住んだという東京在住歴を書く。
・西東京市 1年
上京したのは大学2年生の春。うちは貧乏だったので1年の頃は千葉の実家から片道2時間ほどかけて通わされていた。満員電車限界界隈よろしく、通学するだけで疲れるのがとても苦痛だった。もちろん帰りも激混み。流石に死ぬと思って親に頼み込んで、家賃の安い西東京市、駅から15分ほどの木造アパートで一人暮らしを始めた。
ただ西武新宿線はいつも混んでるし、隣が宅飲みを頻繁に行う学生でストレスMAXだったので引っ越した。
木造アパートは壁が薄いので辞めておけ。音は毎日ストレスだ、RCやSRCのマンション一択。
・新宿区 2年
大学3年生の時に大学から徒歩圏内の物件に引っ越した。1階だった部屋は狭め。しかし大学に徒歩で通えるのは非常に良かった。大学生よ、大学に近いというのは最も重要視する項目だぞ。
・大田区 13年
新卒で入った会社は、全国転勤があり、京都に住んでいた。その会社を辞めてから現在まで大田区へ住んでいる。現在の住まいの詳細は次の項目で紹介する。
現在の住まいについて
まずは現在、私が住んでいる街と物件から紹介する。
・大田区のこじんまりとした駅5分の物件
私が住んでいるのは、大田区のこじんまりとした駅近くの住宅街。駅から歩いて5分の距離にあり、商店街通りから一歩裏道に入った場所にある。ターミナル駅ではなく完全に住宅街だ。家賃は10万。間取りは1LDKで30㎡ ほど。
・築古の3階建て集合住宅
住んでいるのは築年数がかなり経った3階建ての集合住宅。外観は少し古びており、建物自体に味わいがある。エレベーターはない。
・徒歩圏内にスーパーやドラッグストアがあり不便はない
普段生活する上で困ったことはない。食べ物や日用品など、すぐに買いに行くことができる。

移住を考えたきっかけ ~自宅周辺編~
では、そんな東京をなぜ脱出したいのか。理由を述べる。まずは自宅周辺編。
・繁華街ではないのに人が多い
渋谷や新宿などの繁華街に住んでいるなら人が多いのも納得だ。しかしながらただの住宅街の駅(他の駅から訪れる人は少ない)なのに、私は深夜に集合住宅を出て目の前の裏道を歩く時、必ず通行人と会う。
・深夜でさえ人に会う、酔っ払いがうるさい
勤務時間上朝8時までにゴミを出せないので、深夜2時3時にゴミを捨てることが多いのだが、それでも80%くらいの確率で通行人と会う。誰にも会いたくないのに。ちょっと早くゴミを出してるから後ろめたい気持ちになってくるし、見てんじゃねーよというか、こんな深夜に歩いてんじゃねーよキモと思ってる。さらには、商店街通りには小さな個人店の居酒屋があるのだが、金土の深夜は道端で大声で話しててとてもうるさい。
・深夜に車の音がうるさい
そして近所に駐車場があるのだが、なぜかいつも深夜に止まっている車があり、アイドリングしている。車中泊でもしているのかアイドリングの音がイラつく。また、救急車やパトカーのサイレンも普通にうるさい。そして、深夜に回収に来てるであろうゴミ業者、コンビニへの配達トラックなども結構多くうるさい。
・自転車も歩行者も多い
駅に向かうのに商店街を通るのだが、人通りが多い。わざわざ人を避けなければならないというのにイライラする。また自転車を使っていると、逆走してきたり、交差点で止まらない自転車が多く、その頻度も高い。
・窓を開けると隣の住宅や通行人が
3階ではあるのだが、一つの窓は、窓を開けるとすぐに隣の建物のバルコニーが見える。お互いに気まづい。もうほぼしめっきりにしている。また別の窓はバルコニーになっているが、人が頻繁に通るので結局出にくい。見てんじゃねーよというか歩いてんじゃねーよと思う。
移住を考えたきっかけ ~東京全般編~
次は東京全般編に行く。前の項目だけであれば、都内の別のところに引っ越せばある程度解決するんじゃねと思われるからだ。都内のデメリットといえよう。
・夏は蒸し暑く長い、冬は風が冷たく寒い
都内の気温は最悪だ。夏も冬も過ごしやすくないのに長い。特に夏が最悪。湿度が高いのに気温も35度前後とこの先を考えると絶望でしかない。春は4月、5月、秋は10月、11月。夏は6月〜9月、冬は12月〜3月という感覚。冬も雪国に比べればマシと思うかもしれないが、基本的に建物は断熱材を使用していなく、もちろん二重窓でもないので部屋の中が極寒になる。むしろ雪国より寒い。
・Gが多い
都内は日本一人が多く、日本一飲食店の数が多く、日本一ゴミが多い。ということはGにとっては格好のエサ場。前述した気候も相まって、とにかくGが繁殖し放題。3階4階でも普通に夏の夜中に飛んでくる。
・自然がない
基本的に都内には自然がない。ビーチもなければ海が見える公園のようなところも少ない。
ビルビルビル住宅住宅住宅…。都内に住んでいて、窓からうっすら海が見えるようなところは港区のタワマンくらいだろう。山に関しても高尾山よろしく多摩地区など西の端まで行かなければ見えないだろう。散歩してもつまらない。
・生活費(家賃)が高い
最も顕著なのは家賃だろう。地方で10万も出せば、駅近で築浅、オートロックで最上階、間取りは3LDKで60㎡ ほどなんて余裕で探せる。地方によって差があるが、地方で一人暮らしならば3万〜4万も出せばまともなところに住める。
日用品や食費、公共料金はそこまで差はないと考えている。住民税などの税金は知らん。
・どこに行っても人が多くて疲れる
東京にはなんでもあるし、いろんなイベントが日々開催されている。若いうちは楽しめるだろう。しかし中年になってくると、電車や道、会場の人混みを考えるだけで出かける気力が削がれていく。
休日なのに疲れたくないという思いが強くなり、引きこもりがちになる。
猛暑も相まって、花火や夏祭りなどの夏の風物詩はもう東京では苦痛でしかない。
・日々のストレスで心に余裕もない
東京の仕事は基本的に忙しい。接客業ひとつとっても、地方に比べて来客数が多いのだから仕事量が増える。
その上、上記のように、通勤電車や道、家を出てから家に帰るまでに何人もの他人の波に揉まれる。肉体的にも精神的にも疲れてしまうのだ。その結果、魚の死んだような目をし、顔が死んでいるような表情になり、他人に優しくできなくなるのである。
・東京でしか働けない職についているわけではない
私はただの事務職のサラリーマンだ。特殊な職種、東京にいないと働けないような職種ではない。幸運なことに、今の仕事はテレワークも可能なので、どこにいても仕事を続けられるっちゃ続けられるし、地方で似たような職を探してもいいと思っている。
東京の生活は便利だったけど、日々のストレスや生活費の高さに限界を感じてた。
そんな中で、地方移住が現実的な選択肢になった。
次回は、どの地方に住むかをどう考えたのか、地方移住の選定基準と決断のプロセスを紹介する予定だ。
果たして私が選んだ東京以外の都市とは??

