世界には、静かに佇みながらも圧倒的な存在感を放つ”巨大像”がいくつも存在します。
人類の信仰、権力、美、神話、そして恐怖までをも表現したこれらの彫像は世界遺産にもなっており、単なる観光名所ではなく、時代や文明の象徴でもあります。
この記事では、世界中から選ばれた10体の印象的な巨大像を、ひとつずつ紹介していきます。
鎌倉の大仏(日本)

高さ約13.35mの青銅製仏像で、13世紀の鎌倉時代に建立されました。
屋外に立つ仏像としては日本屈指の存在感を誇り、穏やかな表情と威厳ある佇まいで多くの参拝者を魅了しています。
自由の女神(アメリカ)

アメリカ独立100周年を記念してフランスから贈られた象徴的な像。
高さ約93m(台座含む)。自由と希望の象徴として、ニューヨーク港で訪れる者を出迎え続けています。
マウントラシュモア国立記念碑(アメリカ)

アメリカ歴代大統領4人(ワシントン、ジェファーソン、リンカーン、ルーズベルト)の顔が岩山に刻まれた巨大彫刻。
高さ約18mの顔が連なる壮観な景色はアメリカの歴史と権威を象徴します。
コルコバードのキリスト像(ブラジル)

ブラジル・リオデジャネイロの山頂に立つキリスト像。
高さ30mで、両腕を広げた姿は包容力と信仰を象徴しています。世界的にも有名なランドマークのひとつです。
ギザの大スフィンクス(エジプト)

全長73m、高さ20mを誇る古代エジプトの石像。
人間の顔とライオンの体を持つこの像は、ピラミッドとともに数千年の時を超えてその謎めいた姿を現代に伝えています。
ローヂナ・マーチ像(ウクライナ)

ソ連時代に建設された巨大女性像で、高さ約62m(台座含めると102m)。
盾と剣を持つその姿は、祖国を守る象徴としてウクライナの首都キーウに立っています。
母なる祖国像(ロシア)

第2次世界大戦の激戦地、スターリングラードの戦いを記念して建てられた像。
高さ85mの女性像が剣を高く掲げる姿は、戦いと勝利、そして祖国への忠誠を象徴します。
魯山大仏(中国)

全高128m(台座含めると153m)を誇る、世界でも最大級の仏像。
河南省魯山県に立つこの仏像は、現代中国の宗教建築の象徴とも言える存在です。
統一の像(インド)

インド建国の父のひとり、サルダール・パテールを称える像で、台座含めた全高182mは世界一高い像。
2018年に完成し、巨大さと威圧感で見る者を圧倒します。
???

この像に関する記録は一切存在せず、その場所も不明。
異形の姿、禍々しい造形、そして名前さえ持たぬ存在。
それは果たして、人が作ったものなのか。それとも──。
巨大な像たちは、ただそこに在るだけで、人々の信仰や歴史、時代の空気さえも語りかけてくるようです。
静かに佇むその姿に、私たちは何を重ね、何を見出すのでしょうか。
動かぬ巨人たちは、きっとこれからも、世界の片隅で、変わらぬ沈黙を守り続けることでしょう。

