うつ休職雑記①︰他好き失恋でハートブレイク!愛した分だけ絶望
これは、『うつ状態』と診断された私の一年間に渡る休職記録の一部始終である。
2016年7月、私は『うつ状態』と診断され会社を休職した。今のストレス社会では、然程珍しくもないことかもしれない。
しかし、『恥』の文化や『世間体』が日本にはあり、なかなかこういった精神的な疾患で休職したことについて詳しく話す、どころかオープンにしたくないという人は意外と多いのではないだろうか。
というのも、健全な精神を持つ人にとっては理解できないどころか、嘲笑、侮蔑、軽蔑の対象にあたるかもしれない。
それでも、当事者としては情報発信をしていきたいと思ったのは、同じ症状あるいは鬱病の方が目にしたとき、『自分だけではないんだ』と少しでも安心してほしいからだ。
今回は『うつ状態』になった一つの要因、失恋について記す。
原因は業務量増加と失恋のWパンチ
『うつ状態』に陥る原因としてまず一つ、『転職クエスト③━①』にて記したように、仕事の業務量が倍増し追い詰められていたことがある。
もう一つは、ずばり失恋だ。
『乙女かっ!』と指摘されるのを承知でその経緯を書こう。
スマホゲームを一緒にしていく内にメロメロに!
私は当時、とあるソーシャルゲーム(ソシャゲ)と呼ばれる、オンラインで全国のプレイヤーと協力して戦うRPGスマホゲームに熱中していた。そこで仲良くなったのが、うまるちゃん(想像しやすいように某アニメのキャラクターから名を取ることにする)だ。
ゲームとお菓子が好きで、インドア派で、だけどとってもぷりてぃーな不思議な魅力を持つ女の子なのだ!
一緒にやっていたゲームはチャットが優秀で、毎日おしゃべりしていく中で彼女に惹かれていったのだった。
ドストライクの女性!結婚したいとはじめて思った
この項目に興味をもつ人はいないであろうが、私がうまるちゃんを好きになった理由を箇条書きする。
前置きとして、私はモテず、恋愛経験も乏しいということを頭に入れておいて欲しい。
①容姿。ベビーフェイスでかわいく、身体も華奢で守ってあげたいタイプなのだ。(私は決してロリコンではない。)
②性格。とにかく優しい。(誰にでも優しいのは難だが。)そして甘えたがりなところが無性に愛おしかった。
③他愛のない話で盛り上がる。毎日やり取りを続けていて、会話に困った事はなかった。何を話していても楽しいと思えた。
④好意を抱かれた。私が良い、好きと言ってもらえたのは例えタイプでなかったとしても嬉しいのではないか。タイプだったので舞い上がった。
etc…細かいところを挙げるときりがないが以上が主な好きになった点だ。我ながら普通でありきたりだ。
しかし、もはや『結婚したい』くらいメロメロであったのだ。
他好きされ失恋!木っ端微塵にハートブレイク
ゲームをしていないときでもラインは毎日、電話もたまに行い、仲が深まっていった。そこで何度かデートに誘ってみたが、すべて断られてしまった。
理由があった。彼女の母親が思い病気にかかり入院してしまった為、とてもデートをしているような状況ではなかったのだ。
彼女は母のお見舞いに行くとき、病院の喫煙所で毎回泣いていたそうだ。
その時に医者に優しくされ、好きになってしまったという。
いわゆる他好き(他の人を好きになる)というやつだ。もちろん、私と彼女は正式には付き合っているとは言えなかったので、彼女の自由ではあったのだが。
ありきたりだ、よくある話だ。しかしモテない男にとっては、人生でまたとないチャンスであったわけで、愛していた分、信用していた分ダメージは大きかった。
たぶん自分が原因で嫌われてフラれるよりも、他の相手が既に決まっておりフラレる方がダメージはでかいのではないだろうか。
結果、私の心は木っ端微塵に再生不可能なくらいにハートブレイクしてしまったのであった。
モテない男の失恋は、すべての希望を失ったこの世の終わりかくらいの絶望的な気持ちになるのだ。
こうして私は、うつ状態になったのである。
引きずり度合いが女々しくて女々しくて
さらにその後、彼女に甘えて友人関係を続けてしまったのであった。これがもう本当に駄目。単なる依存。
心のどこかで『一時の気の迷いだったのではないか?あわよくば彼女は私のもとにまた戻ってくるのではないか?』そんな現実逃避、ありもしない希望を抱き続けてしまったのだ。
結局フラれてから2年弱程、途中で連絡を絶った時期もあったが彼女との友人関係を続けてしまったのであった。最後は自ら連絡を二度としないことを告げて完全なる別れを果たした。
連絡を取り続けている限り毎日毎日彼女の事を考えてしまっていた為、過去の好きだといってくれた幸せな思い出も度々フラッシュバックし精神衛生上よろしくなかったからだ。
自殺も考えた。未遂もした。辛い現状から逃げたくて仕方なかった。
恐らくもう二度と恋愛はしないのではなかろうか。引きずり度合いが女々しくて女々しくて、一途というより執着の塊といった方が的確だったのかもしれない。
自分を責めすぎる代わりに、相手を嫌悪してもいい
自分が一度愛した人の事を悪くいう人間は、カッコ悪いと思う。しかし周りには言わず、自分の中だけで留めるならば時には嫌悪してもいいと思っている。
それはどういうときか?私みたいに自分を責めて自己嫌悪に陥ってしまう時だ。
『自分が全て悪かった』と思い一生とはいわないまでも長い間引きずり後悔の念に囚われているくらいなら、いっそ嫌ってしまった方が少しでも楽になる。
私の場合、『お互いに思いあっていたのに、近場の男に優しくされたらころっと傾いてしまうなんて、浮気性の不誠実なやつだった。』と嫌悪感を持つことで、フラれた理由を相手のせいにすることでそれまで神格化されていた彼女が実は最低なやつだったと、自分を多少洗脳でき、楽になることができた。
もちろん、今でも彼女のことは人生で一番愛した人として大切な思い出として残っているが、過去は美化されるということも重々承知である。
好きになったほうが馬鹿を見るとは誰かが言っていたが、私はあんなに誰かを好きになれたことを誇りに思う。そして幸せな時間をくれた彼女にはとても感謝している。
恋は盲目とはいうが、失恋した時には相手の良いところだけでなく、悪かったところも含めて考える、複数の視点および視点の変換(パラダイムシフト)こそ重要なのだ。
次回は、『うつ状態』であった私の生活実態を書き記す。