アラフォーになり、カット代が高くなった今、ふと考えた。
「もうおじさんだし、美容室じゃなくてもいいんじゃないか?」
そんな思いつきから、久しぶりに床屋に行ってみたら──
思った以上に快適で、仕上がりも悪くなかった。
「美容室しか選択肢がない」と思い込んでいたけど、
アラフォーになった今だからこそ気づけた“ちょうどいい使い方”がある。
◆「ずっと美容室通い」だったけど…
中学生の頃までは、近所の安い床屋に通っていた。
予約もいらないし、親に連れられていくのが当たり前。
でも、高校生になった頃から少し変わった。
「モテたい」という気持ちが芽生え、美容室デビューを果たす。
- 美容師さんの方が流行に詳しそう
- 男でもオシャレに気を使うべき
- ちょっと大人びた気分になれる
そんな思いから、以後20年以上、美容室に通い続けてきた。
◆でも、アラフォーになった今…
ある日ふと思った。
「最近、カット代めっちゃ上がってない?」
昔は、安い店ならカット3,000円+指名料500円くらいが相場だった気がする。
でも今は、カット+指名料で4,000〜5,000円が普通。
しかも、かつての「モテたい!」という熱も、もはやない。
今はただ、「短くて清潔感あればいいや」くらいの温度感。
◆「美容室、高いしおじさんはちょっと浮く…?」
さらに、気づいたことがもう一つある。
客層が若い。
女性が多く、男性客も20代が中心。
その中に、ポツンと現れるアラフォーのおじさん。
……なんとなく、場違い感。
「なんで俺、こんなに頑張って美容室通ってるんだっけ?」
そう思ったとき、ふと頭に浮かんだのが──
1,000円カット、1,500円カット、そして昔の床屋。
◆実際に1,500円カットに行ってみた話
実は、前からちょっと気になっていた床屋があった。
駅から少し離れた場所にある、3名の理容師で経営する木目調の店。
外観は昔ながらの床屋というよりは、今時の誰でもウェルカムな床屋。
Googleマップの口コミを見ると──
「仕事が丁寧」
「仕上がりが想像より良かった」
「回転は速いけど雑じゃない」
と、意外と評価が悪くない。
値段を見ると、カット1,500円。
安さだけで言えば1,000円カットの店もあるけど、口コミの良さに惹かれて行ってみることにした。
◆思ってたより仕上がりは丁寧!
予約は不要。というかできない。
ふらっと入って、バインダーに名前を書く。昔のファミレス形式だ。
名前が呼ばれるまで座って待つスタイル。
人気店なのか、40分ほどは待ったと思う。
担当は爽やかで紳士的なイケオジ。
もっと頑固親父のイメージがあったのでなんか安心。
「どんな感じにしますか?」と聞かれたので、
「全体的に短めで、横も後ろも刈り上げ、全体的にさっぱりと」みたいに伝えた。
あとは、プロの手にお任せ。
驚いたのはその手際の良さ。
20分ほどでカット終了。
シャンプーもスタイリングも顔剃りもなし、でもカット自体はかなり丁寧だった。
鏡を見ると──
「お、全然悪くないじゃん」「むしろ短髪って理容師の方が慣れてる分上手い!」っていう仕上がり。
変にすかれすぎたり、バランスが変になったりという“ハズレ”感もゼロ。
まさにシンプルで清潔感のあるヘアスタイルにしてくれた。
正直1500円カットだからもっと雑なのかなと思っていたが、普通に丁寧だった。
(もちろんスピード重視・回転率重視の店もあるかも?)
◆会話は最小限、でも気まずさゼロ
美容室だと毎回「趣味は?お仕事は?最近どうですか?」と話を広げられるけど、
ここでは必要最低限の会話だけ。
最初の「どうしますか?」と最後の「どうでしょうか?」だけだった記憶。
かといって無愛想なわけでもなく、落ち着いた雰囲気。
美容室だと話している人が多いので、黙っていると気まずいが、床屋では話している人は皆無。
なので会話が苦手な人、とっとと切ってもらい解放されたい人にはむしろ嬉しいのかも。
◆まとめ:理容室と美容室の併用もアリ
「じゃあ、美容室はもう行かなくていいのか?」
──と聞かれると、それはちょっと違う。
確かに1,500円カットは早くて安いし、仕上がりも悪くない。
でも、実際に何度か行きつつ、ふと感じることもあった。
たとえば──
- 「ちょっと前髪が気になるけど、細かい調整は頼みにくいな」
- 「スタイル変えたいけど、提案とか相談ってほどの時間はないな」
- 「白髪染めやカラー、パーマは流石に美容室」
- 「なんだかんだで、美容師さんとの雑談もけっこう楽しかったな」
◆使い分けまとめ
そこで自分なりにたどり着いたのが、
「床屋・格安カット × 美容室の併用スタイル」。
▼普段は床屋・カット専門店
- 月1ペースでさっとリフレッシュ
- 短めでOKな時はこれで十分
- とにかく時短&コスパ重視のときに助かる
▼ちょっと気分を変えたい時は美容室
- 髪型を変えたい、長めをキープしたい時
- 誰かと会う予定がある/写真を撮る機会がある
- たまにはリラックスして、雑談したい気分の時
正直、楽しくおしゃべりでき、人自体に癒されるのは美容師さんだった。
早さとコストで言えば理容師さん。
カット技術はどちらもプロなのでイーブン。
◆「頑張らない選択」がちょうどいい年齢かもしれない
アラフォーにもなってくると、何事も“自分にとってちょうどいい距離感”が分かってくる。
- 無理して美容室に通い続けるのも違う
- でも完全に床屋オンリーに振り切るのも、ちょっと寂しい
そんな時に、「どっちも使えばいいじゃん」という選択は、実にちょうどいい落としどころ。